「teardrop将棋」のアイデア その1
サークル貞屋です。
今回は「teardrop将棋」のアイデアについてお話します。
前回、「将棋駒・盤には、ユニークなデザインの将棋が少ない」と書きましたが、少ないのであって全然ないわけではありません。
例えば、LOGY GAMESさんの作られた「デザイン将棋」です。
http://www.logygames.com/shogi/
LOGY GAMESさんはタイルを素材に、さまざまなアブストラクトゲームを制作されています。この「デザイン将棋」は、駒の形状に円形を採用し、各駒の進める方向が一目でわかるオシャレなデザインとなっています。盤も自陣と敵陣が色分けされていたり、随所に工夫がされていて、将棋を知らない外国の人でもすぐに遊べるのではないでしょうか。
もうひとつ、自分の理想とも言える将棋がこれです。
http://yoheitaneda.com/ja/portfolio-post/new-design-paradise-shogi
http://www.uclid-f.com/design2.htm
フジテレビの「ニューデザインパラダイス」という番組で、美術監督の種田陽平氏がデザインしたこの作品。駒と盤を透明アクリルで作成し、駒の成りが視覚的にわかるよう、裏面が黒色になっています。字体は中国文字を使用し、スマートな印象。さらに盤は透明な板を2枚重ねで、マス目の描かれたシートを差し替えることによって、「宇宙」「海」「草原」といった、戦場をイメージする舞台を、盤面に演出しているのです。
「これだ! こんな将棋がほしかったんだ!」と感激し、購入しようと調べたら、なんと市販はされていないとのこと。うーん、2,3万円払ってもほしかったのに……。
そこで「売ってなければ、この将棋を自作しよう!」と心に決めました。しかし、種田氏の将棋は、まさにプロが作った芸術品で、素人が作れるものではありませんでした。まず透明アクリル。これを加工するにはレーザーカッターなどの設備が必要。さらに塗装、文字はシルク印刷……? む、無理だ。素人が見よう見まねで作れるもんじゃない……。
そこで、透明な駒と盤、裏返すと色地が変わる、盤のシートを入れ替えられる、この3点だけ踏襲し、あとは自分で考えてデザインするしかないと思いました。
その時、自分がぼんやり考えたデザインのコンセプトは、以下の4点です。
1.現在、将棋を指している人がすぐに指せること(使うのは自分だから)。よって駒の名称(「王」「飛車」「金将」)を変えない。
2.既存の将棋駒は文字色が黒一色、成って黒か赤の2色と、色をあまり使っていないので、各駒に色を割り当て、カラフルなものにする。
3.駒の形は五角形以外にする。
4.材質を木製以外にする。
次回、「teardrop将棋」のアイデアその2です。